BTS 'Butter' 歌詞和訳&ビハインド関連記事・動画まとめ

Butterの制作背景についての様々なインタビューを読んだので、自分のメモ用にもまとめてみました。歌詞も自分なりに和訳をつけてみて、結構満足しています(笑)公式よりももっと英語歌詞に近いチルで自然な感じ(?)を目指したつもりです。

 

改めてButterの魅力を発見する手助けになれたら嬉しいです。

 

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Butter 歌詞和訳

youtu.be

※英語歌詞の軽快なムードを反映させることを重視したので、かなり意訳も含みます。

 

Smooth like butter

バターのようにスムーズに

Like a criminal undercover*

僕は“手慣れた犯罪者”だから

*マイケル・ジャクソン 'Smooth Criminal'へのレファレンス

Gon’ pop like trouble

いつの間にか事件発生

Breakin’ into your heart like that

君の心の中に侵入してるよ

 

Cool shade stunner

サングラスが似合うだろ

Yeah I owe it all to my mother

全部生まれつきなんだ

Hot* like summer

夏みたいにホットだから

*Hot=「暑い」だけでなく「(セクシーで)魅力的」というような意味もあり。

Yeah I’m makin’ you sweat like that

君の身体を熱くさせるよ

 

Break it down

ダンスバトルなどでダンスが始まる前の掛け声的なイメージなので、あえて訳なしです。

 

Oh when I look in the mirror

僕が鏡を見れば

I’ll melt your heart into 2

君のハートは溶けてしまう

I got that superstar glow so

スーパースターにしかない輝きがあるんだ

Do the boogie like

さあ踊ろう

 

Side step right left to my beat (heartbeat)

僕の鼓動に合わせてリズムに乗って

High like the moon rock with me baby

月に届きそうなほど一緒に盛り上がろうよ

Know that I got that heat

誰もを熱狂させる魅力があるんだ

Let me show you ‘cause talk is cheap

見せてあげるよ口先だけじゃないから

Side step right left to my beat (heartbeat)

僕の鼓動に合わせてリズムに乗って

Get it, let it roll

さあ始めるよ

 

Smooth like butter

バターのようにスムーズに

Pull you in like no other

君を惹きつける こんなの初めてでしょ

Don’t need no Usher

Usherが歌わなくたって

To remind me you got it bad*

もう僕にハマってるのは分かってる

*Usherの'U Got It Bad'へのレファレンス

Ain’t no other

他にはいないよ

That can sweep you up like a robber

泥棒のように君の心を攫ってしまえるのは

Straight up, I got ya

迷いなく ほら捕まえた

Makin’ you fall like that

もう僕に落ちたでしょ?

 

Break it down

 

Oh when I look in the mirror

僕が鏡を見れば

I’ll melt your heart into 2

君のハートは溶けてしまう

I got that superstar glow so

スーパースターにしかない輝きがあるんだ

Do the boogie like

さあ踊ろう

 

Side step right left to my beat (heartbeat)

僕の鼓動に合わせてリズムに乗って

High like the moon rock with me baby

月に届きそうなほど一緒に盛り上がろうよ

Know that I got that heat

誰もを熱狂させる魅力があるんだ

Let me show you ‘cause talk is cheap

見せてあげるよ口先だけじゃないから

Side step right left to my beat (heartbeat)

僕の鼓動に合わせてリズムに乗って

Get it, let it roll

さあ始めるよ

 

Get it, let it roll

Get it, let it roll

 

No ice* on my wrist

高価な飾りなんていらない

*ice=ヒップホップのスラングでダイヤモンドや宝石を意味し、成功を強調する際に使われる。

ここでは "No ice on my wrist I'm that n-ice guy" と続くので、「金持ちアピールなんてしなくても俺は最高だけど?」というような意味に。

I’m that n-ice guy

地に足が付いてんだ

Got that right body and that right mind

身体も心も間違っちゃいない

Rollin’ up to party got the right vibe

パーティーに行ったって場違いなことはない

Smooth like butter

バターのようにスムーズにね

Hate us love us

嫌うもハマるも好きにすれば?

 

Fresh boy pull up and we lay low*

誰がきても大人しくしてるかもしれないけど

*lay low=スラングで大人しくする、他人は気にせず自分のことに集中するというような意味。

All the playas get movin’ when the bass low

音楽が鳴り始めれば僕らは動き出す

*ここの"playas"が誰を指すのかで迷いましたが、"=自分たち(BTS)"で訳しました。

が、「(BTSの)音楽が鳴り始めれば誰もが踊り出す」という訳もできるかと思います。

どちらにせよ、「普段は大人しくしているけど、音楽が始まればこっちのもんだ」というメッセージ。

Got ARMY right behind us when we say so

後ろにはARMYがついてるんだ

Let’s go

さあ行こう

 

Side step right left to my beat (heartbeat)

僕の鼓動に合わせてリズムに乗って

High like the moon rock with me baby

月に届きそうなほど一緒に盛り上がろうよ

Know that I got that heat

誰もを熱狂させる魅了があるんだ

Let me show you ‘cause talk is cheap

見せてあげるよ口先だけじゃないから

Side step right left to my beat (heartbeat)

僕の鼓動に合わせてリズムに乗って

Get it, let it roll

さあ始めるよ

 

Smooth like (butter)

バターのようにスムーズで

Cool shade (stunner)

サングラスも似合うんだ

And you know we don’t stop

そう、僕らは止まらない

 

Hot like (summer)

夏のように熱く

Ain’t no (bummer)

失望なんてさせない

You be like oh my god

きっと思わず声をあげてしまうよ

 

We gon’ make you rock and you say (yeah)

みんなを盛り上げるんだ

We gon’ make you bounce and you say (yeah)

じっとしているなんて無理だよ

 

Hotter?

熱く?

Sweeter!

甘く!

Cooler?

クールに?

Butter!

バター!

 

Get it, let it roll

さあ始めよう

 

Butter 制作ビハインド関連記事・動画まとめ

個人的に読んだ・視聴した記事や動画のまとめです(随時更新予定)。

流石に全てを引用するわけにはいかないので、個人的に響いたポイントの抜粋を載せていきます(英語記事の和訳は一字一句正確にしているわけではないです)。

全部めちゃくちゃ面白いので、興味ある方はぜひ元記事/元動画をフルでぜひ!

音楽で語る「Butter」

まずはWeverse Magazineに掲載されたレビューから。Butterがただの楽しいポップソングではなく、BTSだからこそ歌えるものなのだということがよく分かります。

今回の曲は、隅々にメンバーたちのキャラクターを散りばめて見せるやり方で、ユーモラスな感覚を加味している。(中略)ラップパートの歌詞では、BTSの今までの韓国での発表作のリファレンスが列をなして出てくる。ここにはメンバーのRMが一部参加している。「I’m that nice guy // Got that right body and that right mind」というラインでは、「Boy With Luv」で見せた、不良ではなく真っ直ぐな性格の「グッド・ボーイ」のイメージが窺える。短いが「Hate us--(Love us)」には、「MIC Drop」や「IDOL」で幾度か見せた、アイドル・グループBTSに向けられたアンチの感情を認めると同時に跳ね返す姿がある。「Got ARMY right behind us when we say so」では、今までBTSが発表してきた数多くのファン・ソングと軌を一にしており、彼らのディスコグラフィーの中では番外編的な英語のシングルを、既存の世界に取り込む。

This is BTS-POP!

同じくWeverse Magazineのレビューですが、こちらはコレオグラフィーついて。こちらでも今までのBTSの楽曲の中でのButterの位置付けが分析されていて、"今"の彼らだからこそできたものなのだということが感じられます。

「No More Dream」から「Butter」に至るまで、BTSは絶え間なく音楽スタイルを変化させてきた。その変化の歴史の中で、音楽としての「Butter」が、BTSが今アメリカのメインストリーム・ポップスの世界に足を踏み入れた瞬間だとしたら、パフォーマンスとしての「Butter」は、BTSが変化し続ける中で、彼らだけの感覚をどのように結びつけ、維持しているかを示している。(中略)楽しいポップス、『グリース』のようにアメリカの10代を素材に描くポジティブで華やかなミュージカル、K-POPのボーイズ・グループ特有のパフォーマンスが合わさり、そのどれでも説明が可能だが、どれにも属さない「何か」になった。そういった意味で「Butter」は、現在のBTSだけが可能な「BTS-POP」である。

BTS’ ‘Butter’: The Origin Story of the Band’s Summer Smash (EXCLUSIVE)

Butterの"制作秘話"について、制作に関わっていた方々のインタビュー。歌詞へのこだわりやBTSとのやり取りなど、かなり細かく語られていてとても面白いです。

(質問内容:ラップを入れるのはRMのアイディアだったのですよね?どのようにアプローチしたのですか?)

BTSについてたくさんリサーチしました。グループ全体としての強みを出したかったし、同時にメンバーひとりひとりが輝けるようにしたかった。そして彼らの音楽を聴いていたら、何人かはすごくスキルのあるラッパーだということがわかりました。(ラップパートは)全員が参加してエネルギーを爆発させたかった。ヒップホップを想起させるような感じで。最初にデモを送ったらBTSはすごく気に入ってくれて、最後に入れようということになりました。素晴らしいアイディアです。ラップラインの(魅力が伝わる)モーメントを入れることができましたから。 

Interview: Songwriter Jenna Andrews Talks About Co-Writing & Vocal Producing BTS’ “Butter”

ButterのプロデューサーJenna Andrewsさんの個人インタビュー。ナムジュンの才能を大絶賛

RMの世界レベルのエクゼキュティブプロデューサーとしての才能はもっと評価されるべきです。(中略)ほとんどの人は知ることはないけれど、音楽について彼が下す決断は、音楽業界やポップカルチャーに多大な影響を与えます。彼にはどの曲でもメンバーの良さを最大限引き出す能力があります。そして目まぐるしいほど多くの新しいコラボレーターと、言語や文化の壁を乗り越えて仕事をするには超人的なプロ意識と才能が必要です。(それなのに)自分の貢献について話すときはとても謙虚なんです。アーティストとしては、彼だとすぐにわかるトーンの、特徴のある声が素晴らしいです。どんなヴォーカルプロデューサーも喜んでしまう才能でしょう。

【神回】BTS (방탄소년단) 'Butter’振付参加のGANMI Sotaくんにスペシャルインタビュー!!!

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Butterのサビの振り付けを作成されたGANMIのSotaさんのインタビュー。

BTSはサビで前に行くのが好きだから、"Side step right left..."の箇所もただ左右に動くだけではなく、前に進むような振りにした」というのは思わず唸ってしまいました。

確かに見ていて「快感!!」となるパフォーマンスは全部サビで前に行く演出があるかも。

방잘알★초특급 게스트★와 함께하는 BTS 'Butter' MV Reaction!

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ビッヒお馴染みのソンドゥク先生、ヒョニヒョン、PdoggニムによるButterのリアクション動画ですがちょくちょくビハインド話が出てきて面白いです(英語字幕のみ)。

先述したSotaさんのインタビューで「音へのノリ方は振付師に依頼し、ファンへの届け方は事務所の方でやっているのでは」と話されていたのですが、まさにARMYの人文字の箇所についてソンドゥク先生がお話ししていました。当初はもっと自然ににする予定だったのに、メンバーが「やるならちゃんとやろう」と言ったことで今の少しコミカルな感じになったそう

ダンスブレイクもあったりセクシーな要素もあったりなコレオグラフィーに、こういう"可愛さ"を入れてくるバランス感が絶妙で改めて好きです。

高橋芳朗 BTS『Butter』を語る

TBSラジオ『アフター6ジャンクション』でのButter解説の書き起こしです。(2021年5月26日放送)。アメリカの音楽トレンドや過去の楽曲へのレファレンスなどついて解説されています。

 

*こちらでも語られているButterの色=Yellowについて、個人的には深い社会的なメッセージが隠されているとは思っていません。本人たちもインタビューで何度も「深い意味はない」と言ってますし。(彼らが意図していなかったとしても、聴き手がButterによって"Yellow-ness"に誇りを持てたというのであればそれはもちろん素晴らしいことだと思います。)

 

だからと言って曲に"重み"がないわけでは全くなく、和訳や先述した記事からも分かるように、ButterはBTSの今までの楽曲や"らしさ"を感じることができる曲です。

それにこのようなど真ん中のポップソングで「BTSがかっこいいのは当たり前ですけど?」と魅せつけるだけで"あっち側"は勝手に大混乱してくれるわけで。「なぜ(全員アジア人の)BTSがこんなに人気なのか?」と一部の人たちが必死に色々な理由をつけようとしている間にも、BTSは"当たり前"を変え新しいスタンダードを作っているのだなと思います。

高橋芳朗)だからRMのさっき紹介したコメントを踏まえて考えると、『Butter』におけるBTSのミッションみたいなものは、誰をも魅了するパーフェクトなポップソングを作ることだと思うんですよね。で、それをこれからも続けていくこと。それを積み重ねていけば、自ずと道は開けていくだろうってことなんだと思うけどね。

[2021 FESTA] BTS (방탄소년단) ‘아미 만물상점’

youtu.be

(Butterの箇所から秒数指定してあります。)

 

最後に2021年FESTAから。

「Butter」の準備過程について、メンバーが少し話してくれましたね!グラミーへの熱意も。

 

Dynamiteに続きアメリカ受けしそうな英語曲でグラミー狙ってるのが見え見え…と揶揄する声も少なからず見かけましたが(白目)、私はむしろBTSのこういうところがかっこいいと思う。自分たちの魅力を見せつけるような自信満々ソングでグラミーを狙いにきてるって、痺れません?またひとつ好きが積もってしまった。

 

(RM)「Butter」が好きなのはパフォーマンスの時楽しいからなんです。そのエネルギーがすごいんです。対面してお見せできないので非対面でお見せするには僕たちのテンションがあがって楽しくできないといけないんですね。本当にその「Butter」はとりあえず!一応夏だし、僕たちが前からやっていたこと、僕たちの好きなこと、歌とダンス。何らかの社会的なことももちろんいいと思いますが、単に「Butter」はBTSといえば思い浮かぶ明るいエネルギーを伝えたかった曲です

 

早くButterを(そしてONやDynamite、Life Goes Onを!)ARMYの前で生パフォーマンスできる日が来ますよう…!