BTS 'Butter' 歌詞和訳&ビハインド関連記事・動画まとめ

Butterの制作背景についての様々なインタビューを読んだので、自分のメモ用にもまとめてみました。歌詞も自分なりに和訳をつけてみて、結構満足しています(笑)公式よりももっと英語歌詞に近いチルで自然な感じ(?)を目指したつもりです。

 

改めてButterの魅力を発見する手助けになれたら嬉しいです。

 

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Butter 歌詞和訳

youtu.be

※英語歌詞の軽快なムードを反映させることを重視したので、かなり意訳も含みます。

 

Smooth like butter

バターのようにスムーズに

Like a criminal undercover*

僕は“手慣れた犯罪者”だから

*マイケル・ジャクソン 'Smooth Criminal'へのレファレンス

Gon’ pop like trouble

いつの間にか事件発生

Breakin’ into your heart like that

君の心の中に侵入してるよ

 

Cool shade stunner

サングラスが似合うだろ

Yeah I owe it all to my mother

全部生まれつきなんだ

Hot* like summer

夏みたいにホットだから

*Hot=「暑い」だけでなく「(セクシーで)魅力的」というような意味もあり。

Yeah I’m makin’ you sweat like that

君の身体を熱くさせるよ

 

Break it down

ダンスバトルなどでダンスが始まる前の掛け声的なイメージなので、あえて訳なしです。

 

Oh when I look in the mirror

僕が鏡を見れば

I’ll melt your heart into 2

君のハートは溶けてしまう

I got that superstar glow so

スーパースターにしかない輝きがあるんだ

Do the boogie like

さあ踊ろう

 

Side step right left to my beat (heartbeat)

僕の鼓動に合わせてリズムに乗って

High like the moon rock with me baby

月に届きそうなほど一緒に盛り上がろうよ

Know that I got that heat

誰もを熱狂させる魅力があるんだ

Let me show you ‘cause talk is cheap

見せてあげるよ口先だけじゃないから

Side step right left to my beat (heartbeat)

僕の鼓動に合わせてリズムに乗って

Get it, let it roll

さあ始めるよ

 

Smooth like butter

バターのようにスムーズに

Pull you in like no other

君を惹きつける こんなの初めてでしょ

Don’t need no Usher

Usherが歌わなくたって

To remind me you got it bad*

もう僕にハマってるのは分かってる

*Usherの'U Got It Bad'へのレファレンス

Ain’t no other

他にはいないよ

That can sweep you up like a robber

泥棒のように君の心を攫ってしまえるのは

Straight up, I got ya

迷いなく ほら捕まえた

Makin’ you fall like that

もう僕に落ちたでしょ?

 

Break it down

 

Oh when I look in the mirror

僕が鏡を見れば

I’ll melt your heart into 2

君のハートは溶けてしまう

I got that superstar glow so

スーパースターにしかない輝きがあるんだ

Do the boogie like

さあ踊ろう

 

Side step right left to my beat (heartbeat)

僕の鼓動に合わせてリズムに乗って

High like the moon rock with me baby

月に届きそうなほど一緒に盛り上がろうよ

Know that I got that heat

誰もを熱狂させる魅力があるんだ

Let me show you ‘cause talk is cheap

見せてあげるよ口先だけじゃないから

Side step right left to my beat (heartbeat)

僕の鼓動に合わせてリズムに乗って

Get it, let it roll

さあ始めるよ

 

Get it, let it roll

Get it, let it roll

 

No ice* on my wrist

高価な飾りなんていらない

*ice=ヒップホップのスラングでダイヤモンドや宝石を意味し、成功を強調する際に使われる。

ここでは "No ice on my wrist I'm that n-ice guy" と続くので、「金持ちアピールなんてしなくても俺は最高だけど?」というような意味に。

I’m that n-ice guy

地に足が付いてんだ

Got that right body and that right mind

身体も心も間違っちゃいない

Rollin’ up to party got the right vibe

パーティーに行ったって場違いなことはない

Smooth like butter

バターのようにスムーズにね

Hate us love us

嫌うもハマるも好きにすれば?

 

Fresh boy pull up and we lay low*

誰がきても大人しくしてるかもしれないけど

*lay low=スラングで大人しくする、他人は気にせず自分のことに集中するというような意味。

All the playas get movin’ when the bass low

音楽が鳴り始めれば僕らは動き出す

*ここの"playas"が誰を指すのかで迷いましたが、"=自分たち(BTS)"で訳しました。

が、「(BTSの)音楽が鳴り始めれば誰もが踊り出す」という訳もできるかと思います。

どちらにせよ、「普段は大人しくしているけど、音楽が始まればこっちのもんだ」というメッセージ。

Got ARMY right behind us when we say so

後ろにはARMYがついてるんだ

Let’s go

さあ行こう

 

Side step right left to my beat (heartbeat)

僕の鼓動に合わせてリズムに乗って

High like the moon rock with me baby

月に届きそうなほど一緒に盛り上がろうよ

Know that I got that heat

誰もを熱狂させる魅了があるんだ

Let me show you ‘cause talk is cheap

見せてあげるよ口先だけじゃないから

Side step right left to my beat (heartbeat)

僕の鼓動に合わせてリズムに乗って

Get it, let it roll

さあ始めるよ

 

Smooth like (butter)

バターのようにスムーズで

Cool shade (stunner)

サングラスも似合うんだ

And you know we don’t stop

そう、僕らは止まらない

 

Hot like (summer)

夏のように熱く

Ain’t no (bummer)

失望なんてさせない

You be like oh my god

きっと思わず声をあげてしまうよ

 

We gon’ make you rock and you say (yeah)

みんなを盛り上げるんだ

We gon’ make you bounce and you say (yeah)

じっとしているなんて無理だよ

 

Hotter?

熱く?

Sweeter!

甘く!

Cooler?

クールに?

Butter!

バター!

 

Get it, let it roll

さあ始めよう

 

Butter 制作ビハインド関連記事・動画まとめ

個人的に読んだ・視聴した記事や動画のまとめです(随時更新予定)。

流石に全てを引用するわけにはいかないので、個人的に響いたポイントの抜粋を載せていきます(英語記事の和訳は一字一句正確にしているわけではないです)。

全部めちゃくちゃ面白いので、興味ある方はぜひ元記事/元動画をフルでぜひ!

音楽で語る「Butter」

まずはWeverse Magazineに掲載されたレビューから。Butterがただの楽しいポップソングではなく、BTSだからこそ歌えるものなのだということがよく分かります。

今回の曲は、隅々にメンバーたちのキャラクターを散りばめて見せるやり方で、ユーモラスな感覚を加味している。(中略)ラップパートの歌詞では、BTSの今までの韓国での発表作のリファレンスが列をなして出てくる。ここにはメンバーのRMが一部参加している。「I’m that nice guy // Got that right body and that right mind」というラインでは、「Boy With Luv」で見せた、不良ではなく真っ直ぐな性格の「グッド・ボーイ」のイメージが窺える。短いが「Hate us--(Love us)」には、「MIC Drop」や「IDOL」で幾度か見せた、アイドル・グループBTSに向けられたアンチの感情を認めると同時に跳ね返す姿がある。「Got ARMY right behind us when we say so」では、今までBTSが発表してきた数多くのファン・ソングと軌を一にしており、彼らのディスコグラフィーの中では番外編的な英語のシングルを、既存の世界に取り込む。

This is BTS-POP!

同じくWeverse Magazineのレビューですが、こちらはコレオグラフィーついて。こちらでも今までのBTSの楽曲の中でのButterの位置付けが分析されていて、"今"の彼らだからこそできたものなのだということが感じられます。

「No More Dream」から「Butter」に至るまで、BTSは絶え間なく音楽スタイルを変化させてきた。その変化の歴史の中で、音楽としての「Butter」が、BTSが今アメリカのメインストリーム・ポップスの世界に足を踏み入れた瞬間だとしたら、パフォーマンスとしての「Butter」は、BTSが変化し続ける中で、彼らだけの感覚をどのように結びつけ、維持しているかを示している。(中略)楽しいポップス、『グリース』のようにアメリカの10代を素材に描くポジティブで華やかなミュージカル、K-POPのボーイズ・グループ特有のパフォーマンスが合わさり、そのどれでも説明が可能だが、どれにも属さない「何か」になった。そういった意味で「Butter」は、現在のBTSだけが可能な「BTS-POP」である。

BTS’ ‘Butter’: The Origin Story of the Band’s Summer Smash (EXCLUSIVE)

Butterの"制作秘話"について、制作に関わっていた方々のインタビュー。歌詞へのこだわりやBTSとのやり取りなど、かなり細かく語られていてとても面白いです。

(質問内容:ラップを入れるのはRMのアイディアだったのですよね?どのようにアプローチしたのですか?)

BTSについてたくさんリサーチしました。グループ全体としての強みを出したかったし、同時にメンバーひとりひとりが輝けるようにしたかった。そして彼らの音楽を聴いていたら、何人かはすごくスキルのあるラッパーだということがわかりました。(ラップパートは)全員が参加してエネルギーを爆発させたかった。ヒップホップを想起させるような感じで。最初にデモを送ったらBTSはすごく気に入ってくれて、最後に入れようということになりました。素晴らしいアイディアです。ラップラインの(魅力が伝わる)モーメントを入れることができましたから。 

Interview: Songwriter Jenna Andrews Talks About Co-Writing & Vocal Producing BTS’ “Butter”

ButterのプロデューサーJenna Andrewsさんの個人インタビュー。ナムジュンの才能を大絶賛

RMの世界レベルのエクゼキュティブプロデューサーとしての才能はもっと評価されるべきです。(中略)ほとんどの人は知ることはないけれど、音楽について彼が下す決断は、音楽業界やポップカルチャーに多大な影響を与えます。彼にはどの曲でもメンバーの良さを最大限引き出す能力があります。そして目まぐるしいほど多くの新しいコラボレーターと、言語や文化の壁を乗り越えて仕事をするには超人的なプロ意識と才能が必要です。(それなのに)自分の貢献について話すときはとても謙虚なんです。アーティストとしては、彼だとすぐにわかるトーンの、特徴のある声が素晴らしいです。どんなヴォーカルプロデューサーも喜んでしまう才能でしょう。

【神回】BTS (방탄소년단) 'Butter’振付参加のGANMI Sotaくんにスペシャルインタビュー!!!

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Butterのサビの振り付けを作成されたGANMIのSotaさんのインタビュー。

BTSはサビで前に行くのが好きだから、"Side step right left..."の箇所もただ左右に動くだけではなく、前に進むような振りにした」というのは思わず唸ってしまいました。

確かに見ていて「快感!!」となるパフォーマンスは全部サビで前に行く演出があるかも。

방잘알★초특급 게스트★와 함께하는 BTS 'Butter' MV Reaction!

youtu.be

ビッヒお馴染みのソンドゥク先生、ヒョニヒョン、PdoggニムによるButterのリアクション動画ですがちょくちょくビハインド話が出てきて面白いです(英語字幕のみ)。

先述したSotaさんのインタビューで「音へのノリ方は振付師に依頼し、ファンへの届け方は事務所の方でやっているのでは」と話されていたのですが、まさにARMYの人文字の箇所についてソンドゥク先生がお話ししていました。当初はもっと自然ににする予定だったのに、メンバーが「やるならちゃんとやろう」と言ったことで今の少しコミカルな感じになったそう

ダンスブレイクもあったりセクシーな要素もあったりなコレオグラフィーに、こういう"可愛さ"を入れてくるバランス感が絶妙で改めて好きです。

高橋芳朗 BTS『Butter』を語る

TBSラジオ『アフター6ジャンクション』でのButter解説の書き起こしです。(2021年5月26日放送)。アメリカの音楽トレンドや過去の楽曲へのレファレンスなどついて解説されています。

 

*こちらでも語られているButterの色=Yellowについて、個人的には深い社会的なメッセージが隠されているとは思っていません。本人たちもインタビューで何度も「深い意味はない」と言ってますし。(彼らが意図していなかったとしても、聴き手がButterによって"Yellow-ness"に誇りを持てたというのであればそれはもちろん素晴らしいことだと思います。)

 

だからと言って曲に"重み"がないわけでは全くなく、和訳や先述した記事からも分かるように、ButterはBTSの今までの楽曲や"らしさ"を感じることができる曲です。

それにこのようなど真ん中のポップソングで「BTSがかっこいいのは当たり前ですけど?」と魅せつけるだけで"あっち側"は勝手に大混乱してくれるわけで。「なぜ(全員アジア人の)BTSがこんなに人気なのか?」と一部の人たちが必死に色々な理由をつけようとしている間にも、BTSは"当たり前"を変え新しいスタンダードを作っているのだなと思います。

高橋芳朗)だからRMのさっき紹介したコメントを踏まえて考えると、『Butter』におけるBTSのミッションみたいなものは、誰をも魅了するパーフェクトなポップソングを作ることだと思うんですよね。で、それをこれからも続けていくこと。それを積み重ねていけば、自ずと道は開けていくだろうってことなんだと思うけどね。

[2021 FESTA] BTS (방탄소년단) ‘아미 만물상점’

youtu.be

(Butterの箇所から秒数指定してあります。)

 

最後に2021年FESTAから。

「Butter」の準備過程について、メンバーが少し話してくれましたね!グラミーへの熱意も。

 

Dynamiteに続きアメリカ受けしそうな英語曲でグラミー狙ってるのが見え見え…と揶揄する声も少なからず見かけましたが(白目)、私はむしろBTSのこういうところがかっこいいと思う。自分たちの魅力を見せつけるような自信満々ソングでグラミーを狙いにきてるって、痺れません?またひとつ好きが積もってしまった。

 

(RM)「Butter」が好きなのはパフォーマンスの時楽しいからなんです。そのエネルギーがすごいんです。対面してお見せできないので非対面でお見せするには僕たちのテンションがあがって楽しくできないといけないんですね。本当にその「Butter」はとりあえず!一応夏だし、僕たちが前からやっていたこと、僕たちの好きなこと、歌とダンス。何らかの社会的なことももちろんいいと思いますが、単に「Butter」はBTSといえば思い浮かぶ明るいエネルギーを伝えたかった曲です

 

早くButterを(そしてONやDynamite、Life Goes Onを!)ARMYの前で生パフォーマンスできる日が来ますよう…!

Fix You 和訳

もともと大好きな歌でしたが、MTV UnpluggedBTSがカバーしてから再熱。自分で訳をつけてみたくなりました。

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自分の苦しみを他人が完全に理解することはできないのだ、とふと気づいた瞬間がありました。家族や親友など、どんなに近しい人であっても。でもそれはひっくり返せば「自分だけは自分の100%の味方でいられるのかもしれない」という気づきでもありました。深く傷ついた時ほど孤独を感じますが、ひたすら暗い気持ちの中に沈んで、自分の気持ちを理解し、立ち直れるまでひたすら寄り添う——そうして乗り越えることを学んだように思います。

 

そして、そんな時に私のそばにいてくれるのがこのような歌たちです。矛盾しているようですが、他の誰が無理でも、この歌だけは私のことを理解してくれて、いつもそばにいてくれる。ひとりだけどひとりぼっちじゃない。そんな安心感を与えてくれるんです。


Coldplay - Fix You (Official Video)


BTS (방탄소년단) 'Fix You' (Original Song: Coldplay) @ MTV Unplugged

 直訳ではないけれど、その分違和感のない日本語で、私が元の歌詞から受け取った感情を可能な限り反映させてみたつもりです。

例えば、イタリック体で表したところは「聴き手(=苦しんでいるあなた)の声」になるように訳しました。

また、"Fix"は「支える」「癒す」「治す」などではなく、あえて「直す」にしてみました。英語でも人に対して"Fix"は普通は使わないと思うので、「(物理的に)壊れてしまった」ように見えるほど苦しんでいる人への歌だ、ということが伝われば嬉しいです。

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When you try your best, but you don't succeed

頑張っているのにうまくいかない

When you get what you want, but not what you need

欲しいものは手に入るのに満たされない

When you feel so tired, but you can't sleep

疲れ切っているのに眠れない

Stuck in reverse

何もかも悪くなる一方みたい

 

And the tears come streaming down your face

もう涙を抑えることもできない

When you lose something you can't replace

かけがえのないものを失ってしまった

When you love someone, but it goes to waste

愛しているのに気持ちが届かない

Could it be worse?

もうどうすればいいのか分からない

 

Lights will guide you home

光を辿れば帰って来られます

And ignite your bones

あなたの凍えた心に火も灯してくれるでしょう

And I will try to fix you

僕があなたを直してみせるよ

 

And high up above or down below

最高の時も最悪の時も

When you're too in love to let it go

大切すぎて手放せない

But if you never try you'll never know

一歩を踏み出して初めて見えることもあります

Just what you're worth

まだまだ可能性ばかりだよ

 

Lights will guide you home

光を辿れば帰って来られます

And ignite your bones

あなたの凍えた心に火も灯してくれるでしょう

And I will try to fix you

僕があなたを直してみせるよ

 

Tears stream down your face

涙があなたの目から零れ落ちる

When you lose something you cannot replace

かけがえのないものを失ってしまったんだね

Tears stream down your face and I

涙が止まらない時 僕がそばにいます

Tears stream down your face

もう泣くのを我慢しなくても大丈夫です

I promise you I will learn from my mistakes

約束するよ、頼れる人になると

Tears stream down your face and I

涙が抑えられないような時 僕があなたを直すから

 

Lights will guide you home

光を辿って帰ってきて

And ignite your bones

凍えたあなたの心にもきっと火が灯ります

And I will try to fix you

きっとあなたを直してみせるよ

2020年、BTSという人生最大の推しに出会った

https://pbs.twimg.com/media/EnaFYL-XYAIyxJ5?format=jpg&name=large

タイトルの通り、今年BTSという人生最大の推しに出会ってしまった人間の備忘録です。どうしても2020年中に書き上げたかったのでブログのタイトルすら決まっていない。

  

簡単に自己紹介をすると、

97年生まれの23歳、今年から働き始めた社会人。

物心ついた瞬間からオタクやっている(母曰く、私の人生最初の推しはアンパンマンらしい)が、KPOP界はこれまで全くの未履修。なのに今年の3月に突然BTSという沼にはまってしまった。当然オルペンだけど、ジョングク寄りなようです。

 

誇張なしで、2020年、仕事以外では(というか時に仕事中でも)ほとんどの時間をBTSに費やしていたと思う。Apple Music Replayによると、BTSの音楽を聴いていた時間は460時間くらいらしい。他にもYouTubeSoundCloudでも聴きまくっているので実際は500時間は優に超えていると思うし、ボンボヤなどの映像コンテンツも寝る間を惜しんで大量に摂取していたので自分とBTSとの境界線が分からなくなるのではないかと思った。

…というのはオタクの虚言だけど、もっと脳みそが柔らかい頃だったら韓国語が分かるようになっていたかもしれないとは思う。

 

そんなBTSまみれ()の一年を過ごして、私にとって彼らは「好き」なだけでなく「大切」な存在になってしまったみたいだ。

だから、もし万が一いつかこの気持ちが少し冷めてしまったとしても、今この瞬間はあまりにも大好きで、時に涙が出てしまうほど大切で仕方がなかったということを記録に残しておきたかった。全て書いていたら大河小説になってしまうので、とりあえず今日は音楽関連に絞って、私的2020年のハイライトオブハイライトを。あくまで私の個人的感情を吐き出すだけなのでまとまりはないし、オチもないです。

 

ランドセントラル駅でのONのパフォーマンスに衝撃を受けたこと。

沼入りのきっかけは色々あったけど、一つ選ぶならこれ。

ただただすごかった。こんなに純度の高い「かっこいい」を感じたのは初めてだった。(この後、BTSを好きになったことで何度も感じることになるのだけど)

 

アメリカの人気番組で、ニューヨークの駅を貸し切り、韓国語の歌を歌う7人。「歴史を目撃している」、冗談抜きでそう思った。

韓国語は全く分からないので歌詞の意味はほとんど理解できなかった。なのに何でこんなにすごいんだろう。何で「分かる」んだろう。

パフォーマンス力、表現力ってこう言うことを言うんだ…。私が今まで知っていたアイドルとは全然違ったのに、紛れもなく彼らは"アイドル"だと思った。無限の可能性を感じた。

 

ジョングクの歌声に助けられ、泣いてしまったこと。

そうして沼にはまった全オタクがそうであるように、BTSの映像を片っ端から漁っていた私は、Euphoria (DJ Swivel Forever Mix)に出会った。

曲を聴くだけで、しかも聴いているだけでは歌詞もほとんど理解できないのに、こんなに幸せになることがあるのだろうか、と思った。(それにヒョンたちの目から見たジョングクが可愛くて可愛くて…)

私は夜どうしようもない恐怖感に襲われて眠れなくなってしまうことがよくあったのだけど、寝る前にこの曲を聴くようにしてからは一度も起こっていない。

春先に出会ったこの曲は、あっという間に私の人生ソングになってしまった。

 

そして、こちらもほどなくして出会ったジョングクのAll of My Lifeと한숨のカバー。

YouTubeで和訳してくださっている方の動画を見ながら、人生で初めて「推しが大切すぎて泣く」という経験をした。オタクが言う「泣いた」ほど信頼できないものはないと思ってたのに…。

そもそも私は自分に関すること以外で泣くことはほとんどない。それなのに、この2曲を聴いて涙がこぼれた。会ったこともないどころか、数ヶ月前までは存在すら知らなかった人なのに、不思議だ。他人の感情をあれこれ憶測するのはよくないと思っているのでしないけど、ジョングクがこのカバーに込めた想いが直に感じられてしまったようで、数日間引きずった。

今までハマってきたものとは違うかもしれない、もしかしたらこの人たちのことをずっと推すかもしれない、と少し大げさだけどこの時本気で思った。

 

Dynamiteを一緒に"体験"できたこと。

私にとっての初めてのカムバ(一年前は聞いたこともなかった言葉だ…)。

期待が大きすぎてそれを超えるものではなかったらどうしよう、なんて思っていたけど、MVを再生し始めた瞬間そんなことは全て忘れてしまった。

'Cause I, I, I'm in the stars tonight

今夜僕は星の中にいるから
So watch me bring the fire and set the night alight

僕の火花でこの夜を明るく照らすのを見守って

何回聴いても疲れない曲ってあると思うけど、これがまさにそうなんじゃないか。リリースからほぼ毎日聴いているのに、今でもシャッフルでこの曲が流れてくると小さくガッツポーズをしてしまう、そんな曲。一瞬も悲しさを感じさせないメロディと歌詞に、メンバーたちの弾けるような笑顔が私たちを無条件で幸せにしてくれる。

 

去年から計画していたツアーが全てなくなって、ファンの前でパフォーマンスすることもできなくなって、想像を絶するほどの虚脱感に苛まれただろうに、それでも私たちのために輝いてくれたんだ、BTSは。

Mikrokosmosの歌詞にあるように、まさに「最も深い夜に輝きを増す星の光」だった。なんだかすごく申し訳ないのに、それ以上にありがたくて幸せだった。

 

そして、この曲がもたらした数々の歴史的快挙。ビルボードHOT 100の1位に、グラミー賞ノミネート。どうしてもリアタイしたくて、深夜まで待っていた。(そもそもBTSを好きになってから就寝時間が大幅に遅くなった、というのはあるのだけど…)

自己満でしかないけど、その瞬間を一緒に祝福することができたことがとても嬉しかった。喜んでいる7人を見るのは、さらに嬉しかった。



MAP OF THE SOUL ON:Eに震えたこと。

ライブビューイングから帰宅しながら、それまでの人生で何に感動していたか思い出せないな、と思った覚えがある。(マジで。)私、本当のコンサートに行った日には死んでしまうのではないか…。

 

メンバーの歌、ダンスが完璧だったのはもちろんのこと、私のような新規でも방탄소년단の7年間の歴史を感じられる構成になっていたのも素晴らしかった。

次に何の曲が披露されるか分からないドキドキ感、リアルタイムで感じる熱気。これまで家で無限リピートしていたコンサートDVDとはやっぱり全然違う。オープニングからずっと震えが止まらなかったし、My Timeのダンスブレイクでたくさんのカメラに囲まれながら力強く踊るジョングクを見た時はついに泣き出してしまった。エンディングで「何で僕がこんなことを経験しなきゃいけないのか分からなくて」と号泣するジミンを見たときはもっと泣いた。

 

こんな素晴らしいステージを見ることができたという感動と、彼らがファンの前で披露できなかったという現実のやるせなさでぐちゃぐちゃになってしまい、少し辛くもなったのだけど、やっぱり幸福感の方が勝っていたみたいだ。

いつだってBTSはそう。マイナスや、ゼロでしかなかったものをプラスに変えてくれる。何だか私ばっかり幸せをもらっているようで申し訳ないのだけど、彼らも幸せだ、と思てたらいいなあ。

 

P.S. とりあえずビッヒは早く両日の映像を販売してください…。

https://bts613-bighit.com/wp-content/uploads/2020/08/E28D343C-D79A-4CB5-B94A-BAC5B98065F2.jpeg

 

BEというプレゼントをもらえたこと。

今年の春ごろからYouTubeにて制作過程も公開してくれていた待望のアルバム。7人全員がプロデュースに深く関わったという、発売前から大切にしたいと思っていたアルバム。

 

音楽の知識が皆無なので的外れでナイーブな感想かもしれないけど、今までのと全然違う!と思った。特定の曲をリピートしたいというよりも、きちんと順番に、通しで聴きたい。シャッフルにして聴いてしまうとなんか"違う"のだ。BEというアルバムの最後を飾るDynamiteは、より一層華やかに、そしてだからこそ少し切なく輝いているようで、さらに大好きになってしまった。

 

一通り聴き終わった後読んだ歌詞(いつも翻訳してくださる方々ありがとうございます…!)は、目線を合わせて彼らのパンデミック中の話を聞かせてもらっているみたいで、その姿勢があまりにも真摯で、何だかそれがとても癒しになった。IN THE SOOPとももそうだけど、いくらアイドルだと言っても、見てるだけ、聞いているだけで安心できるってすごい。

BE

BE

music.apple.com

 

”この世界は醜くない“。

…とこんな風に長々と書いてきたのだけど、良い締めが思いつかないので、最後に"Euphoria (DJ Swivel Forever Mix)"のYouTubeのコメント欄で見た、ある海外ARMYのコメントを。(和訳、かつうろ覚え)

この歌を聴くと、世界は本当は醜くない、美しいものがたくさんあるのだと思える。

この歌だけでなく、私にとってBTS自体がそんな存在だ。

まだ23歳なのに何言ってんの?って感じかもしれないけど、ここ数年は何も信じないことで自分を守ってきた私が、彼らに出会って、また信じてみようと思えた。過剰に称賛したいわけではないし、"信奉"しているのとも違う。だけど、時に間違ってしまうことがあっても、綺麗なことばかりじゃなくても、この人たちとなら美しい景色をこの先も見続けることができると信じられた。信じても良いと安心できる人たちだった。

 

2020年、BTSという人生最大の推しに出会いました。

2021年はどうかARMYたちの前で、コンサートができますように。

수고했어 오늘도

お疲れ、今日も。